麹町相続研究所

アラサー税理士が、相続、贈与、事業承継について考える

生前贈与の際の注意点

おはようございます、税理士のカワサキです。

前回、生前贈与について説明しましたが、「贈与」とは、一体どのようなことをいうのでしょうか。本来、「贈与」というのは民法上の贈与契約のことをいいます。

契約というのは、お互いが納得して成立するものですから、どちらかが知らないなどということはありえません。簡単にいうと、自分の持っているものを「タダであげる」といい、相手方が「いただきます」といって成立するものなのです。

例えば、生後3ヶ月の孫にお金をあげるよといっても、孫は当然理解できないわけですから、贈与は成立したといえません。また、息子に内緒で息子名義の預金口座に入金したからといっても、本人がそれを知らなければ当然贈与は成立しません。もらった者が承知し、自由に使うことができて初めて贈与というものは成立します。

これは、贈与する側も同じです。贈与する人が認知症などで正しい判断ができなくなっているような場合には、贈与行為そのものがなかったものとされる可能性もあります。贈与の成立は、贈与者がしっかりした判断のもとに行い、もらう者が自分で管理運用しているということが大前提なのです。

贈与を立証するためにも、贈与の際は贈与契約書の作成が不可欠です。公証役場で確定日付をもらっておけば、時期についてもより確実になりますが、さすがにそこまでする必要はないであろうというのが個人的な見解です。贈与契約書に贈与した人、もらった人それぞれが自筆で署名押印しておけば十分ではないでしょうか。

また、上にも書いたように幼い孫など意思の確認ができない者への贈与は成立しません。したがって、意思表示のできない幼児に対する贈与については親が親権者となり、その代理となり贈与契約を行うことで贈与が成立します。このようなケースでは、孫の代わりに法定代理人として親が署名押印する形で贈与契約書を作成することとなります。